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免疫性神経疾患調査研究班会議

東京の平河町で、平成22年度の厚生労働省の免疫性神経疾患に関する調査研究班の班会議が開催されました。初日の1月26日はMSとNMOに関する研究報告が中心で、多くの新しい進展が報告されました。

金沢医大の田中教授はNMOにおける抗AQP5抗体の存在についてご発表されました。今回の研究結果は、NMOにシェーグレン症候群の合併が多い理由が明らかになる可能性が予感できました。NMOで抗AQP4抗体が産生されるメカニズムの解明にも繋がる可能性のある画期的な発見だと思いました。

京都民医連中央病院の斎田先生による、新たなNMOの診断基準の提唱がありました。特徴的な脊髄病変の存在もしくは抗AQP4抗体のみで診断するもので、特異性はやや低くなるであろうものの、感度はかなり高くなると想像されます。適用すればMSの誤診が少なくなると思われ、その有用性が期待できます。普及することを願いたいです。

大阪大学の中辻先生によって、血清セマフォリン4Aが高値のMSの特徴が報告されました。TH17の活性が強く、IFNβが効きにくく、重症傾向があるとのことで、予後予測因子として有用である可能性が示唆されました。

あいにく2日目は参加できませんでしたが、とても充実した会でした。(中島)


by multiplesclerosis | 2011-01-28 07:42 | 学会報告
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