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酢酸グラチラマー使用中の妊娠・出産

酢酸グラチラマーglatiramer acetate(Copaxone®)は10年以上前から欧米で使われている多発性硬化症治療薬です。
(日本で現在治験中です)

この薬を使用している再発寛解型多発性硬化症の患者さんでの、妊娠・出産時の安全性と新生児の状態を解析したイギリスからの報告がJournal of Neurology誌に発表されました。

13人の患者さんが妊娠時に酢酸グラチラマーを使用しており、うち9人は出産するまで酢酸グラチラマーを継続しました。
のべ14妊娠があり、13児(1組は双生児)が無事出生、流産は2例のみで一般人口における流産率(15~20%)との差はありませんでした。
妊娠期間中の再発は1例1回のみ、出産後半年では2例でのべ3回の再発がありました。

新生児の平均体重は3318gで、明らかな奇形は認められませんでした。
低出生体重児は2例3児で認められ、1例目は双子、2例目は妊娠28週で再発を認めた例でした。
(疾患活動性が高いと低体重児が多くなることは他の論文で発表されています)

より多くの患者さんでの結果が必要ですが、妊娠前に再発予防薬を中止することのリスクを考えると、活動性の高い患者さんでは酢酸グラチラマーを妊娠出産期間中でも比較的安全に使用できそうです。(西山)

Glatiramer acetate exposure in pregnancy: preliminary safety and birth outcomes.
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by multiplesclerosis | 2010-12-21 18:02 | 文献
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