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韓国における再発性脊髄炎

韓国では日本と同様にMSに対するNMOの比率が高いことが分かっています。
さらに、NMOと同じような長い病変を呈する横断性脊髄炎だけを繰り返す患者さんも多く、それらの多くが男性であることも分かっています。

そして、この再発性脊髄炎では抗AQP4抗体が陰性であり、視神経炎の合併もないことからNMOとは異なる病態機序が指摘されています。今回、ソウル大学校医学部のLee教授らが再発性脊髄炎の20例をまとめて報告しています。

あいにく当院では同じような症例の経験がないので、日本人における頻度については全くの不明ですが、ほとんど認識されてないように思います。

抗AQP4抗体の発見によってNMOが独立した疾患として確立したように、まだまだ多くの疾患がMSやOSMSには含まれており、これらの疾患が独立した概念として早く確立されていくことが望まれます。

男性における再発性の横断性脊髄炎は新たな疾患概念を強く考えさせられる貴重な報告です。

Kim SH, et al. Clinical characteristics, prognosis, and seropositivity to the anti-aquaporin-4 antibody in Korean patients with longitudinally extensive transverse myelitis. J Neurol. 2010 DOI 10.1007/s00415-009-5438-2


by multiplesclerosis | 2010-01-09 09:54 | 文献
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