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人種におけるMS発症リスク

カナダにおける多発性硬化症の感受性遺伝子解析プロジェクトチームからの報告です。

カナダはMSの発症率が最も高い国の一つですが、その多くは北欧に起源のある白人で、原住人(アボリジニー)での罹病率はそれほど高くありません。

カナダにおける3万人の多発性硬化症のデータベースの中から白人とアボリジニーの両親の混血の患者58人の解析をしたところ、母親が白人の患者において、より多数のMSの家族歴が存在し、女性の比率も有意に高いとこが認められました。

これまでのいくつかの遺伝的解析からも示唆されているように、MSの疾患感受性のいくつかは白人の女性特有のものである可能性があることがわかりました。日本人にMSの家族歴が少ないのは、やはり人種的な要因が大きいように思われます。

Ramagopalan SV, et al. Parent-of-origin effect in multiple sclerosis. Observations from interracial matings. Neurology 2009, doi:10.1212


by multiplesclerosis | 2009-06-13 09:38 | 文献
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