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第2回仙台MSセミナー医療講演会について

1月16日の医療講演会が好評だったのと、定員オーバーで聴講をお断りした患者さんが多数おられたことから、11月初めに第2回の医療講演会の開催を検討しています。

現時点では、前回と同様のプログラムで、MSとNMOに関する医療講演をそれぞれ1題ずつと、医療相談も兼ねた患者さん同士の交流会の組み合わせを考えています。

医療講演の内容や、交流会の形式などに関してご要望やご提案がありましたら、この記事のコメントもしくはメールにてお知らせください。


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by multiplesclerosis | 2010-01-26 11:07 | 講演会情報

仙台MSセミナー医療講演会

f0183250_19123616.jpg1月16日に仙台MSセミナー医療講演会を仙台市の戦災復興記念館で行いました。
あいにくの寒波で悪路の中、88名の方に集まっていただき、講演会と交流会で盛り上がりました。

深澤先生の講演はMSの病態、検査、治療に関する基本的なお話が中心でしたが、深澤先生のMS診療に対する熱意がとてもよく伝わって感銘を受けました。患者さん一人一人と向き合い、それぞれにベストな治療法や療養方法をスタッフと一緒に考えていらっしゃる様子がよくわかりました。

また、再発や進行予防に治療薬以外の要素がとても大事であることを実例を紹介しながら強調されていて、私自身とても勉強になりました。

今回の講演会はMSの講演とNMOの講演を分けて行うことで、2つが異なる疾患であることを明確にしました。藤原先生がとても分かりやすくNMOの話をしてくれたので、MSとの違いがすっきりと理解できた参加者も多かったのではないかと思います。

交流会では東北大学病院、広南病院、東北厚生年金病院から10名ものMS専門医が集結してくれて無償で医療相談に応じてくれました。お陰で個別の質問にも十分に答えられたのではないかと思います。また、MS患者さん3人が受付をしてくれたのを始め、多くの方がボランティアでお手伝いをしてくれました。とても助かりました。皆様、どうもありがとうございました。

もし要望が多ければ同様の講演会を今年中にまた開催する方向で検討していきたいと思います。


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by multiplesclerosis | 2010-01-16 19:16 | 講演会報告

第6回 MSフォーラム

f0183250_7214586.jpg東京の六本木ヒルズで、MSキャビン国立精神・神経センター免疫研究部主催のMSフォーラムが開催されました。

全国から20人のドクターが3つの会場に分かれてそれぞれ20分~60分の講演を行いました。多くが誰にでもわかるような基本的なMSのお話でしたが、中にはかなり高度な研究の紹介もあり、来場したほぼすべての人が満足できるような内容だったように思います。世界的にもここまで盛り沢山の講演会は類を見ないでしょう。しかも参加費無料とは何ともお得です。

私はNMO臨床研究の進歩という講演を行いました。NMOがMSとは異なる病気で、症状も治療法も異なるという基本的な内容でした。聴講していただいた方のほとんどはNMOかそのご家族だったと思いますが、時間の都合で質問にお応えできなかったのが残念でした。

このMSフォーラムはすべてのMS患者さんにとって有意義な催しであると実感しました。まだ参加されたことがない人はもちろん、毎年参加されている人でもぜひ来年のMSフォーラムには参加されることをお勧めします。


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by multiplesclerosis | 2009-12-14 07:22 | 講演会報告

青森多発性硬化症(MS)講演会

f0183250_1357470.jpg11月28日に弘前市の弘前市総合学習センターで第4回青森多発性硬化症(MS)講演会と医療相談が青森県、弘前大学神経内科、バイエル薬品の共催で開催され、講師として招かれて講演をしてきました。弘前大学の東海林教授が司会と座長をされ、医療相談にまで応じておられて、とても恐縮しました。

患者さん、ご家族約40人が聴講される中、「多発性硬化症のあらましと最新の治療」という演題でした。途中、留学していたカナダの写真などを紹介していたら、予定の50分を約20分もオーバーしてしまいました。いくつかの新規治療薬の開発状況を聞いて希望が湧いてきたという感想が多くうれしく思いました。

医療相談では数名の患者さんやご家族とお話ができただけでしたが、とても有意義でした。適切な治療を受けていて、病勢は安定しているものの、将来に対しての漠然とした不安をとても強くお持ちであることがよく伝わりました。


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by multiplesclerosis | 2009-11-29 08:06 | 講演会報告

第9回仙台MSセミナー

先日、仙台のプラザホテルで第9回の仙台MSセミナーが開催され、鹿児島大学の梅原藤雄先生と京都宇多野病院の田中正美先生の特別講演がありました。

梅原先生はHTLV-1関連脊髄症(HAM)と、視神経脊髄炎(NMO)の類似症例における鑑別についてとてもわかりやすく講演していただきました。

ポイントとしては、1.HAMで抗AQP4抗体が陽性になることはない、2.HAMで視神経炎は来さない、3.NMOの発症が数時間から数日で完成する"acute"であるのに対して、HAMでは"rapid progressive"とされる症例でも少なくとも数カ月は進行する、4.HAMでも炎症の程度が強ければNMOに類似した脊髄MRI病変を来しうる、5.NMOのHTLV-1キャリアーは髄液HTLV-1抗体が陽性になることがある、などです。

基本的にNMOとHAMの病態は異なりますが、NMOの発症にHTLV-1感染が関わっている可能性は否定できず、今後の研究に期待したいです。

田中先生はMSとNMOの病態の違いが明らかになったにも拘らず、臨床症状だけで両者を区別することが難しい問題点を指摘されました。また日本人のMSでは造影病変の出現頻度が欧米と比して低く、臨床試験の効果判定や再発の確認が得にくい状況を解説いただきました。

また、今後は我々が見出した髄液GFAP濃度測定など、病態を反映した検査によって、診断や再発の有無の同定を行う方法の開発が重要とのお話でした。病態に即した治療法の選択が重要であり、そのために正しい診断と再発の同定が可能なわかりやすい基準を早く作るべきだと感じました。


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by multiplesclerosis | 2009-11-07 11:57 | 講演会報告

視神経脊髄炎(NMO)と多発性硬化症(MS)の関係は?-討論@WCN 2009

バンコク(タイ)で第19回世界神経学会(WCN 2009)が開催され、藤原教授とともに行ってきました。我々の担当するそれぞれの講演や座長などが次々とあったため、ゆっくりとする時間はほとんどありませんでしたが、多くの先生方と話す機会もあり非常に充実した学会であったと思います。既に藤原教授から報告があったように、学会自体は天候にも恵まれ盛況であったと思います。

我々はアクアポリン4抗体の発見以後、この抗体がNMOの原因として確からしいかどうかを多面的に検討してきましたが、今回その成果の一部について、与えられたテーマ『Aquaporin-4 Autoimmunity (アクアポリン4の自己免疫現象)』(2009.10.27 MS 2 11:00-12:30)という演題名で発表してきました。その中では、①NMOは病理学的にアクアポリン4やアストロサイトの脱落を認めるアストロサイト障害性の疾患であること、②神経の髄哨(ずいしょう)の脱落(脱髄)を主体とするMSとは異なる特徴を有する疾患であること、③アクアポリン4抗体は、抗体の作用機序に関する様々な実験によりNMOを発症させる原因として確からしい証拠が数々出てきていること、などを発表してきました。自分のSessionでは、他にドイツのHohlfelt教授がMSにおける免疫病態について、米国のRodriguez教授がMSの再生治療について話されました。

<NMO vs MS 討論@WCN2009>
従来からNMOはMSという一つの疾患単位の中の特殊型であると考えられてきました。今日に至るまでMSの原因は不明なままですが、近年NMOにおいてアクアポリン4抗体が発見されたことによって、MSとは異なる疾患ではないかという考え方が受け入れられつつあります。今回のWCNでは、その点における企画討論(Debate “Devic’s NMO and MS are different or not” by Prof. Compston vs Prof. Lennon)(2009.10.27 16:00-17:00) に注目が集まりました。

Alastair Compston教授(ケンブリッジ大学)は、英国の有名な神経学雑誌Brainの編集長をされている言わば学会のご意見番のような方で、聞くところでは討論をさせたら右に出るものはいないというほどの方。一方、Vanda Lennon教授(メイヨークリニック)はアクアポリン4抗体を発見したご当人。討論は、Compstonが「私は女性と戦うのは好きではないが」などと言いながら首を絞める真似をしてLennonが舌を出してオドけるといった和やかなPerformanceで始まった。Compstonは、①MSもNMOも同じ神経系に病変の出る疾患であること、②日本においてNMOが減ってMSが増えている現状は同じ民族の間で病型が変わった連続的な疾患である証拠、③MSは髄哨だけでなく広く障害される疾患、であることなどから、NMOとMSは同じ疾患だと主張。一方、Lennonは、①アクアポリン4抗体が極めてNMO特異的抗体であること、②病理学的にもアクアポリン4が関連することが明らかであること、③アストロサイト障害が関連するMSとは異なる範疇の疾患である、などを主張された。前後で、両者への支持率が挙手にて示されたが、討論の前後でおおむね変化はなくLennon派が7割、Compston派が3割という程度でしたが、若干増えたということで軍配はCompston教授に上がっていました。このような形式の討論は初めて見ましたが、学問的というより討論能力の善し悪しにウェートがあったという印象と、あくまで臨床的な理解を向上することが目的であって勝ち負けは関係ないとは思いましたが、現状での色々な考え方を聞く上では極めて重要な討論であったといえます。

f0183250_2453758.jpg 翌日10.28には、ウィーン大学のLassmann教授がMS病理における多様性について話されMSは多様性のある疾患であるが、その中においてNMOは極めて異質の疾患であることをNMO-IgGを導入した疾患モデルの結果を用いて話されていました。続いてPrineas教授は、MSとNMOにおける特徴と題して話され、NMOにおけるアストロサイト及びアクアポリン4の脱落病変は特徴的でMisu-typeと表現されていたのが印象的でした。また、アストロサイト障害はMSも含めた脱髄現象を考える上で重要であることを話されましたが、時間の関係でMS関連のお話が最後まで聞けなかったのが残念でした。

今回の学会に参加して、MSという疾患は非常に多様な考えを持った人がいると改めて感心しつつ、良くも悪くもMSとNMOという二者の違いを明らかにしていくことが大きな波を生んでいる現実を肌で感じることができました。いずれにせよ、MSの多様性やNMOとの病態の違いを理解し、病態毎の適切な治療法の理解を進めていくことが何よりの近道であると感じています。

三須建郎 November 3, 2009
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by multiplesclerosis | 2009-11-03 22:00 | 学会報告

第2回東北免疫性神経疾患治療研究会

埼玉医科大学総合医療センター神経内科教授の野村恭一先生をお迎えして第2回東北免疫性神経疾患治療研究会が仙台で開催されました。

野村教授は長年免疫性神経疾患に対する免疫吸着療法を積極的に導入されており、蓄積されたデータは非常に貴重なものばかりでとても勉強になりました。

特に、多発性硬化症でステロイドの反応が悪い症例に対して免疫吸着療法を施行し、改善がみられた症例のほとんどはその後視神経脊髄炎であったことが判明したというデータは興味深いものでした。視神経脊髄炎ではその再発時に免疫吸着療法とステロイドパルス療法を同時に開始することでより速やかな改善が得られる可能性があるのではないか、との持論もお伺いしとても参考になりました。

当院では、ステロイドパルス治療1クールを施行後に反応が悪い場合に限って1週間以内に単純血漿交換療法を施行していますが、このプロトコールが最良かどうかの確認は一切出来ていません。野村先生の提案する、再発時の免疫吸着療法+ステロイドパルス治療のメリットがどの程度あるのか当院でも可能なら検討してみたいと思いました。

免疫吸着療法と単純血漿交換の詳細はこちらを参照してください。


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by multiplesclerosis | 2009-10-17 23:26 | 学会報告

国際シンポジウム「視神経脊髄炎(NMO)の新たな展開」報告

10月2日-3日に淡路夢舞台国際会議場で開催されたシンポジウムの講演の内容をまとめてみました。(高井良樹)

講演1. Prof. Vanda Lennon (Mayo Clinic). The immunopathogenesis, neurological spectrum and clinical implications of aquaporin-4 autoimmunity.
 NMOは中枢における炎症性自己免疫性脱髄疾患であり、MSとの免疫病理学的な違いとして、AQP4及びEAAT2グルタミン酸輸送体の選択的減少や、血管周囲への液性免疫因子の沈着等が知られている。
 NMO-IgGは、NMO関連性疾患とMSを区別する重要な生物学マーカーであり、この抗体はアストロサイトのAQP4に結合することにより、補体を活性化し、AQP4及びEAAT2のダウンレギュレーションを起こすことにより、水とグルタミン酸の恒常性を破壊し、血液脳関門の透過性を亢進させ、液性免疫因子を病変部へ導入することにより抗体依存性細胞誘導性障害を引き起こすと考えられる。
(参考文献: J Exp Med. 2008 Oct 27;205(11):2473-81)

講演2. Prof. Kazuo Fujihara (Tohoku University). The immunopathogenesis, meurological spectrum and clinical implications of aquaporin-4 autoimmunity.
 NMOは重篤な視神経炎と横断性脊髄炎を特徴とする疾患として認識されているが、抗AQP4抗体発見後、その特徴はさらに明確になってきた。
 脳病変はNMOにおいて稀ではなく、NMOに特徴的と言える病変が存在し、かつ初発症状にもなりうること。また、病理学的にAQP4及びGFAPの免疫活性がより傷害されやすく、臨床的な増悪時に髄液中のGFAPが著明に上昇することから、NMOはその臨床的な特徴によらず、抗AQP4抗体の存在、及びそれに伴って生ずるアストロサイト障害性疾患として捉えられる。
(参考文献: J Neurol Neurosurg Psychiatry. 2009 May;80(5):575-7)

講演3. Prof. Jun-ichi Kira (Kyushu University). Anti-AQP4 autoimmunity syndrome and anti-AQP4 antibody-negative opticospinal multiple sclerosis in Japanese: immunological and pathological studies.
 日本における抗AQP4抗体陽性/陰性OSMSの特徴を明らかにするため、対象191名の中枢性脱髄性疾患患者における抗AQP4抗体の有無及び、髄液サイトカインの測定、また剖検11例の病理学的比較検討を行った。結果、髄液中のIL-17, IFN-γ, GCSF, IL-8が、AQP4抗体の有無にかかわらずOSMS群で有意に高く、また病理学的にはOSMS例及びCMS例においてAQP4及びGFAPがより障害されている症例と、AQP4が保たれる症例が混在していた。これらの結果は、抗AQP4抗体関連性と非関連性のOSMSが存在し、CMSにおいてもNMOと類似の病理を生じえることを示している。
(参考文献: Brain. 2007 May;130(Pt 5):1206-23)

講演4. Prof. José Cabrera-Gómez (International Center of Neurological Restoration, Cuba). Epidemiology, natural history and NMO-IgG antibodies in the Caribbean basin.
 カリブ海領域(仏領西インド諸島及びキューバ)における、NMO98例における疫学調査を行った。男女比9.8、平均発症年齢30.9歳であり、アフリカ系により多く見られた(アフリカ系:ヒスパニック系=69.3:30.7)。
 有病率は西インド諸島において4.2/10万人、キューバにおいて0.52/10万人であり、有意差はないものの、黒人により高い傾向が見られた(黒人0.799、白人0.462)。
 NMO-IgGは48例中33.3%が陽性であり、西欧白人より低い傾向が見られた。これは、病因に民族間因子が存在する可能性を示唆している。
(参考文献: Mult Scler. 2009 Jul;15(7):828-33)

講演5. Prof. Jérôme de Seze (Strasbourg University). Clinical and experimental aspects of NMO : a French ecperience.
 フランスにおけるNMO125例について、他民族のコホート研究結果との比較検討を行った。その特徴は、既存のデータと共通していたが、やや疾患の重症度が軽かった。これは、多数例が免疫抑制剤にて加療されていたことに関係しうる。
 また、NMOにおける脳機能障害に対する調査では、脳病変の有無にかかわらずMSと類似した認知機能障害が見られた。磁気共鳴分光法(Spectroscopy)や拡散強調画像では異常を認めなかったが、脳白質における萎縮性変化が見られた。
(参考文献: Arch Neurol. 2008 Jan;65(1):84-8)

講演6. Prof. Brian Weinshenker (Mayo Clinic). Genetic analysis of AQP4 as a candidate susceptibility gene for neuromyelitis optica.
 162例の孤発性および10例の家族性NMO患者において、AQP4遺伝子の1塩基遺伝子多型性(SNP)解析を行った。その中で、家族性NMOの3例においてArg19におけるミスセンス変異を同定した。Arg19はAQP4-M1 isoformに特異的な遺伝子であり、これがAQP4-M23様の特性を示すことで、アストロサイトの足突起におけるAQP4格子様構造集合体を増加させる。この構造が、NMO-IgGによる補体の活性化、あるいは免疫耐性障害を介して、NMOの発症を誘導するのではないか、という仮説が考えられる。
(参考文献: Mult Scler. 2009 Sep;15(9):S69)

講演7. Prof. Keiko Tanaka (Kanazawa Medical University). Neuromyelitis optica -clinical variants and the binding epitope of anti-aquaporin 4 antibody.
 ヒトAQP4遺伝子導入HEK293細胞を使用した、免疫蛍光抗体法によるNMO-IgG検出法において、2500例以上の抗体陽性例における臨床的、疫学的特徴を確認した。これらの中には、長期間にわたり脊髄炎のみ、あるいは視神経炎のみを生ずる症例が存在した。このような症例はAQP4抗体関連疾患、NMO関連疾患、あるいは限定型NMOと表現されうる。
 上記抗体を同定するにあたり、マウス、ラット、霊長類の組織に対する血清抗体の反応性の違いが認められる。生物間のAQP4蛋白のアミノ酸配列の違いを解析することにより、抗AQP4抗体の抗原認識部位の同定に役立ち得ると考えられる。
(参考文献: J Neuroimmunol. 2009 Jun 25;211(1-2):110-3)

講演8. Prof. Monika Bradl (Medical University Vienna). Neuromyelitis optica: pathogenicity of patient immunoglobulin in vivo.
 NMOは脊髄及び視神経における、重度の炎症性変化及びアストロサイトの障害を特徴とする。抗AQP4抗体陽性NMO患者血清由来の精製IgGを、脳炎マウスに使用することにより、NMO患者に見られるような、血管周囲のIgG及び補体沈着、顆粒球と活性化マクロファージの浸潤を伴う、AQP4及びアストロサイトの欠落を示す病変を誘導することが可能であった。同様の変化は、抗AQP4抗体陰性NMO患者や、MS患者、健常者血清由来のIgGでは見られない変化であった。抗AQP4抗体は診断のみならず、病因としても重要と考えられる。
(参考文献: Ann Neurol 2009 in press)

講演9. Prof. Bruce Cree (UCSF). Neuromyelitis optica treatment.
 NMOは液性免疫が病態に関与していることが示唆されている。
 急性増悪期の治療は、高用量糖質ステロイドが第一選択として使用されるが、効果が不十分と判断される場合には血漿交換が良く用いられる。
 寛解維持療法については、免疫抑制剤がIFN-betaより効果的である。Evidenceの存在からazathioprineとprednisoneの併用療法が一般的に使用されるが、RituximabやMitoxantroneも現在効果が期待される薬剤である。
(参考文献: Curr Neurol Neurosci Rep. 2008 Sep;8(5):427-33)

講演10. Prof. Takashi Yamamura (National Institute of Neuroscience). Treatment of NMO and MS: Can we use same drugs??
 NMOの病因は未だ不明な点が多いが、MSと同様にT細胞やB細胞がその重要な役割を果たしていると考えられる。しかしNMOの治療は、IFN-βのようなMSに対する治療法をそのまま適用することは出来ない。NMO患者の脳において、NF-kB及びBlimp-1の分子網が亢進していることは、ステロイドが治療法として適当であること、及びNF-kBを標的とするCOX-2阻害剤が治療薬になり得ることを示しており、またIL-17がNMO患者の髄液中で上昇していることから、今後新薬を開発する上でTh17細胞とB細胞の相互関係を理解することが大切であると考えられる。
(参考文献: Neuropathology. 2008 Dec;28(6):561-76)


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by multiplesclerosis | 2009-10-11 22:06 | 学会報告

第1回 仙台MSセミナー医療講演会

平成22年1月16日(土)13:30より仙台市の戦災復興記念館に於いて患者さん対象の医療講演会を開催いたします。

どなたでも参加可能ですが、事前にお申し込みが必要となります。
会場のキャパシティが100名程度ですので、お申込み状況によっては先着100名様で締め切らさせていただくことがあります。聴講をご希望の方は早めにお申し込みください。

講演の後に情報交換会も予定しています。
ぜひご参加ください。

お申込み方法など、詳細は当講座のウェブサイトをご参照ください。


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by multiplesclerosis | 2009-09-26 21:34 | 講演会情報

Guthy-Jackson 慈善財団のニュースレター

f0183250_17462691.gif以前にご紹介したGuthy-Jackson 慈善財団がこのたびニュースレター「The SPECTRUM」を発行してウェブサイトで公開しています。

11月9日―10日にビバリーヒルズで本財団主催のテーブル会議が開催され、当講座から中島が参加します。11月11日には同じ会場でNMO患者のための催しが開催され、多くのNMO患者さんが集まる予定です。詳細は財団のサイトを参照してください。

Guthy-Jackson 慈善財団ホームページ


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by multiplesclerosis | 2009-08-27 17:51 | ニュース
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