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第26回ECTRIMS報告

f0183250_17303172.jpg ご報告が遅くなりましたが、10月14~16日スウェーデンのヨーテボリにて開催された第26回の多発性硬化症の治療と研究に関するヨーロッパ会議(ECTRIMS)に参加してきました。
 10月のヨーテボリはすっかり秋から冬へ季節が変わった頃で、吐く息は白く、仙台では12月初旬の陽気でしょうか。学会期間中はずっと晴れていたのが良かったです。中世の古き良き街並みが保存されている一方、港湾部では近代的な建物も多数ありました。路面電車を始めとした交通網が発達しており、移動には全く苦労しませんでした。
 前々回のモントリオール、前回のデュッセルドルフと比べ少し会場にいる参加者は少ないように感じましたが、それでも口演130題、ポスター990題の発表がありました。今回の会長の意向なのか、全体を見渡すと多発性硬化症の遺伝要因や環境要因に対する影響の演題が例年より多かったように思います。昨年同様ポスターは2日間にわたり開催されたのですが、自分の発表の関係もあり、演題から自分の興味を惹くものをピックアップして見に行くのが精一杯でした。
 視神経脊髄炎の分野では、フランスのグループがBrain誌に掲載したNMO-IgGによるアストロサイト傷害を介しオリゴデンドロサイトが傷害されることを明らかにした口演発表が最も熱いトピックであったに思います。自分の研究にも関わるとても大事な発見である一方、まだまだ検討しなければならないことが多く、視神経脊髄炎の病態解析にはもう少し鍵が必要ではないかと感じました。
 多発性硬化症でも、また新たな自己抗体を発見しようとする試みが多数なされていたようです。しかし、やはり多発性硬化症という疾患の多様性からもまだまだ時間がかかるように思います。
 今回の学会では、海外の研究者とたくさん議論し情報交換出来たことが本当に良かったと思います。これらを自分の研究に生かしてい行きたいと思います。(西)
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by multiplesclerosis | 2010-10-25 17:27 | 学会報告

名古屋講演会

f0183250_8334322.jpg今日は、実家のある名古屋で講演会でした。司会は名古屋大学神経内科の渡邉先生で、MSの講演は名古屋大学環境医学研究所の錫村教授にお願いしました。

今回も記述式で質問を回収し、30分で40問以上を答えるという方法で最後を締めました。一つ一つの質問に丁寧に答えている時間的余裕はありませんでしたが、参加された患者さん個々の状況が大まかに把握できてとても良かったです。

痛みに対する対症療法に関する質問が多かったのが印象的でした。MSやNMOの痛みに関しては早急の治療法開発が望まれます。

東海地方は比較的NMOの認知が遅れているのではないかと心配していましたが、ほとんどのNMO患者さんが抗アクアポリン4抗体を測定して、プレドニンで再発予防されているようでしたし、MS患者さんの多くもインターフェロンできちんと治療されているようで安心いたしました。

中には、自分に合った治療法がわからなくて悩んでいる患者さんが複数おられましたが、今回の講演で非典型的なMSの場合にはケースバイケースで治療方針を検討しなくてはならないということを理解いただけたのではないかと思います。

名古屋ということで、最初のスライドでドラゴンズのセリーグ優勝時の写真を写したところ、期待通り拍手が出てうれしかったです。


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by multiplesclerosis | 2010-10-16 22:56 | 講演会報告

Guthy-Jackson慈善財団ミーティング

11月8日-10日にロサンゼルスのビバリーヒルズで第3回のNMOミーティングが開催されます。今年も財団から助成を受けた米国の研究者のほか、日本、イギリス、フランス、イスラエルなどから研究者が招待され、NMOの病態解明と治療法開発に関する研究発表と討論が予定されています。去年初めて招待されてとても有意義な時間を過ごしましたが、今年もとても楽しみです。

Guthy-Jackson財団のホームページが新しくなり、さらに情報量が増えています。見ていて楽しいサイトになっています。興味のある方は覗いてみてください。

Guthy-Jackson Charitable Foundation | Information about NMO (Devic's Disease)


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by multiplesclerosis | 2010-10-14 22:53 | 学会情報

横浜講演会

f0183250_2232464.jpg今日は横浜駅東口にある崎陽軒本店で講演会です。さすが、横浜。100名以上の参加者で熱気がありました。

荏原病院の野原先生のMSの講演は、とっても新鮮に感じました。MSの病態や治療薬の作用機序について、実に分りやすく解説をしていただきました。MSの病態に関わる血液脳関門や免疫異常の話はつい説明するのが億劫で省略しがちなのですが、そうすると様々な治療法の機序を説明しても理解してもらえません。

抗原提示細胞によって活性化されたT細胞が血液脳関門から中枢神経に侵入し、アストログリアやミクログリアも関与して炎症を起こして脱髄が生じる過程のみならず、自然免疫と獲得免疫の違い、免疫寛容が破たんして自己免疫疾患が発症するメカニズムまで説明されて、少なからず感動もしました。
野原先生が非常にわかりやすく自己免疫について解説してくれたお陰でNMOの話もすんなりと理解できた参加者も多かったに違いありません。助かりました。

さらに、今日は司会をしていただいた黒岩教授のアイデアで質問を筆記で受け付けました。そのため、参加者の半数以上から質問が寄せられましたが、それに短時間で次から次へと答えていくのはまるでクイズ大会に出ているようでとても楽しかったです。


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by multiplesclerosis | 2010-10-03 21:16 | 講演会報告

秋田県多発性硬化症フォーラム

f0183250_22424953.jpg10月2日は秋田市で秋田県多発性硬化症フォーラム主催の医療講演会が開催されました。バイエル薬品株式会社とMSキャビンが共催でした。

40名を超える参加者があり、講演と懇談会がありました。講演は「多発性硬化症と視神経脊髄炎」という演題で、それぞれの病態や治療法の概説に加えて、生活上の注意点やメンタルケアの重要性について話しました。

患者さん対象の講演会でメンタルケアの話をするのは初めてでしたが、患者さんが告知によるショックから立ち直って病気を受入れ、治療に対して前向きに取り組むまでの気持ちの変化を理解して、医師だけでなく、家族や看護師を含むコメディカルと一緒に患者をサポートする必要性が少しでも伝えられたらと思いました。

もちろん、患者さん自身に病気に負けない気持ちになってもらうのが一番大事なのですが、患者さんも一人一人性格や考え方、価値観が違うので、講演会で一概に励ますのが適切かどうか、やや不安があります。

前日の夜に札幌で少し喉を嗄らした影響が心配されましたが、無事にしゃべりきることができました。


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by multiplesclerosis | 2010-10-02 21:26 | 講演会報告
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