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第3回 PACTRIMS

f0183250_17272546.jpgインドネシアのバリ島で第3回のPan-Asian Committee on Treatment and Research in Multiple Sclerosis (PACTRIMS)が開催されました。

当院からは、一般演題で「Evaluation of Characteristic Features of Pain in Neuromyelitis Optica and Its Impact on Quality of Life」を口演で金森が発表しました。NMOにおける痛みは後遺症としてとても重要です。我々は、NMOの痛みの特徴を明らかにし、その痛みのために生活の質(QOL)が低下し、適切に評価しにくいことなどを解析して発表しました。今後、NMOにおける痛みのメカニズムの解析、治療法の開発などを進めていく予定です。


f0183250_17283219.jpgまた、タイのマヒドン大学との共同研究で、タイの脱髄性疾患における抗アクアポリン4抗体の意義についての発表も行いました。タイをはじめとする東南アジアでは、MSに対するNMOの比率は非常に高いものの、抗アクアポリン4抗体を測定する術がないために多くのNMOの患者さんがMSと誤診されています。適切な診断を受けることが正しい治療法の選択にもつながるため、この地域での診断の問題を指摘しました。

会全体を通しては、クリーブランドのRansohoff教授や、ドイツのRieckmann教授、ロンドンのThompson教授、NIHのJacobson教授などによる招待講演がすばらしく、とても勉強になったものの、一般演題はまだまだ他の国際学会と比較するとレベルは低く、今後もしばらくは教育的な要素を盛り込んでいく必要がありそうです。


f0183250_17293770.jpg以前の会と比較すると中国からの演題が増えており、広東省にある中山大学などからは興味深い演題も出てはいましたが、診断的な問題や、治療方針の違いなどから結果の解釈に問題が生じている印象を持ちました。中には倫理的に問題になりうる報告もあり、注意が必要です。

3泊5日の旅程でほとんど観光することは出来ませんでしたが、会場ホテルのテラスで開催された懇親会でのケチャダンスは盛り上がって楽しかったです。

第4回のPACTRIMSは来年8月末か9月初めに京都で開催される予定です。ぜひ多くの方の参加を期待したいです。
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by multiplesclerosis | 2010-08-29 17:33 | 学会報告

Neuroimmunology Kyoto Conference 2010

8月18-21日の4日間,Neuroimmunology Kyoto Conference 2010が京都ガーデンパレスホテルで開催され,主に多発性硬化症を専門とする神経免疫研究者が内外から集まりました.
私は会期のうち19-21日の3日間に参加してきました.
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19日は基調講演に引き続き,MSにおけるT細胞免疫,特にTregとTh17についてのセッションが行われました.この分野の進歩は早く,ついていくのに苦労しましたが,どの演者も最新の内容をわかりやすく発表されていて勉強になりました.和やかかつ活発な雰囲気のうちに会は進み,朝9時から午後5時までの口演と1時間のポスターセッションで初日は終了しました.それから希望者は涼しい貴船へ移動し,川床料理を堪能しました.

20日はMSにおける遺伝子および遺伝子機能調節に関するセッションと,グリア細胞および血液脳関門のセッションがあり,この日も活発な議論が行われました.午後3時でセッションは終了し,希望者は京都観光ミニツアーに出発しました.
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最終日はMSにおける免疫系を俯瞰するセッションと,NMOおよび免疫性末梢神経障害についてのセッションが行われました.ここまで2日間の議論を踏まえて聴いたことで,各疾患への理解を深めることができたと感じました.

3日間通して会へ参加し,最新の知見について集中的に勉強できたことは非常に有意義でした.

ちなみに夏の京都での開催ということで暑さが心配でしたが,日中は冷房のきいた会場に缶詰だったため,快適に過ごすことができました.(黒田)
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by multiplesclerosis | 2010-08-24 18:38 | 学会報告

第2回仙台MSセミナー医療講演会参加者申込開始

平成22年11月6日に仙台国際センターで開催する第2回仙台MSセミナー医療講演会の参加者申込を開始しました。
参加費は無料ですが、事前に参加登録することが必要となります。
参加ご希望の方は下記サイトより参加申請を行って下さい。

http://www.ms.med.tohoku.ac.jp/seminar.html


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by multiplesclerosis | 2010-08-03 16:56 | 講演会情報

第9回MSワークショップ

f0183250_21283059.jpg7月31日と8月1日の1泊2日で、仙台エクセルホテル東急を会場に第9回MSワークショップが開催されました。
主に多発性硬化症の臨床に関わる全国の専門医が70名ほど集まり、2日間濃厚なディスカッションが繰り広げられました。

初日は午後から、MSの対症療法に関するグループディスカッションがあり、すべての参加者を6グループに分けて、それぞれ「痙性・痙攣・振戦」、「うつ・精神障害」、「認知機能障害」、「排尿障害・便秘」、「性機能障害」、「疼痛・感覚障害」について現状と問題点、治療法などについてまとめました。どのグループも1か月くらい前からかなりの調査をしてくれていて、夕方の最終発表はいずれの発表もとても熱意を感じましたし、勉強になるものばかりでした。


f0183250_21292122.jpg対症療法はエビデンスを作るのが難しく、研究対象にもなりにくいため、大きな学会で取り上げられることは少ないテーマです。今回多くの専門医が集まった中でかなりの時間を割いて討論出来たのはとても有意義であったと思います。患者さんのQOLは病気の後遺症の程度に依るところが大きく、対症療法は急性期の抗炎症療法や進行抑制の免疫調整療法以上に大切であることは誰しも認識しているところです。
関連して、教育講演として滋賀医科大学泌尿器科の荒木勇雄准教授に神経因性膀胱のお話をいただきました。


f0183250_2272667.jpg2日目は、「インターフェロンベータの適正使用を考える」というテーマでパネルディスカッションを行いました。事前に参加者にご自身のMS診療に関するアンケートを施行し、その集計結果を基にパネリストを中心に議論を交わしました。

主な論点は、CISからの治療開始の是非とその適応病態でしたが、診断基準の問題、特定疾患申請の問題、病型の問題、抗アクアポリン4抗体測定の問題など、単純には片づけられない問題が多く存在しています。今回のディスカッションで、専門医の間でもその対応が異なる場合があるのがよくわかりました。どれが正しくてどれが間違っているということではありませんが、患者さんとよく話し合って、お互いが納得できる治療方針を決めることが最も大事であると皆さん思っているのは確かです。

今回のパネルディスカッションにおいて、多くの専門家の共通した意見として、1.MSであっても抗アクアポリン4抗体の測定は一度はしておくべきである、2.脳に10個以上の病変があり、オリゴクローナルバンド陽性のようなMSを強く疑うCISは早期にインターフェロンを開始するべきであり、それが可能となる診断基準や特定疾患申請基準を作成するべき、3.抗アクアポリン4抗体陽性の患者さんに新規にインターフェロンを導入するのは避けるべき、などがありました。

例年ですとこの時期の仙台は全国の先生方にとっては避暑になるはずでしたが、今年は例年よりも気温が5℃以上高く、今日も蒸し暑い真夏日でした。


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by multiplesclerosis | 2010-08-01 22:09 | 学会報告
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