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タイサブリの治験

2月26日、バイオジェン・アイデック・ジャパンはナタリズマブ(タイサブリ)の臨床試験を開始したとプレスリリースをしています。
まだ会社のサイトでは公開されていませんが、Biotechnology Japanなどのサイトで紹介されています。

治験は少数例でのオープン試験から始まり、秋ぐらいから本試験(二重盲検試験)が始まる予定です。インターフェロンの効果が認められない患者さんや、副作用等でインターフェロンが使えない患者さんが主な対象になり、100人の登録を目標としています。国内では2014年の発売を目指しています。

進行性多巣性白質脳症(PML)などの重篤な合併症が発生する危険があるので、十分な説明と同意を必要としますが、効果はとても期待できます。NMOは対象外になります。

バイオジェン・アイデック、ナタリズマブの臨床試験を日本で開始(Biotechnology Japan)

バイオジェン・アイデック・ジャパン株式会社(本件に関する情報は2月末時点で未公開)


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by multiplesclerosis | 2010-02-28 12:35 | ニュース

FTY720(ジレニア)がFDAの優先審査対象に

2月22日、スイスのノバルティス社は同社が開発する多発性硬化症の経口治療薬ジレニア(FTY720)が昨年末に申請したFDAの審査において、優先審査対象に認定されたと発表しました。

今回の優先審査対象によって米国承認の時期は6月に繰り上がる可能性があるとのことです。

Novartis oral multiple sclerosis development compound Gilenia® (FTY720) granted US priority review status


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by multiplesclerosis | 2010-02-23 10:51 | ニュース

第22回日本神経免疫学会プログラム

3月17日‐19日に東京で開催される第22回日本神経免疫学会の詳細なプログラムがサイトで公開されています。
一般演題(ワークショップ、ポスター)も、演題内容はわかりませんが、すべての演題名が参照可能になっています。

当講座からは4題の演題を発表予定で、いずれもワークショップで発表いたします。

http://www.gakkai.co.jp/jsn22/program.html


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by multiplesclerosis | 2010-02-22 21:11 | 学会情報

第62回米国神経学アカデミー(AAN)年次会議

AAN今年の4月10日から17日までカナダのトロントで開催されるAANの一般演題プログラムがウェブサイトに公開されています。

どなたでもGuest Accessで参照することができます。

http://www.abstracts2view.com/aan/

当講座からは下記の5演題が発表される予定です。



[P02.180] Effects of Aquaporin4 Antibody in Primary Human Astrocytes in Culture: A Living Cell Imaging Analysis
Authors: Shuhei Nishiyama, Tatsuro Misu, Sendai, Japan, Rina Takano, Sendai City, Miyagi, Japan, Toshiyuki Takahashi, Yonezawa, Yamagata, Japan, Ichiro Nakashima, Kazuo Fujihara, Yasuto Itoyama, Sendai, Miyagi, Japan
Date/Time: Tuesday, April 13, 2010 - 3:00 PM
Session Info: Poster Session II: Multiple Sclerosis and Related Diseases: Neuromyelitis Optica, Multiple Sclerosis Differential Diagnosis and Clinical Research (3:00 PM-7:30 PM)

[P02.191] Anti-Aquaporin 4 Antibodies Increase Transiently after Rituximab Treatment in Neuromyelitis Optica with an Association of B Cell Activating Factor
Authors: Ichiro Nakashima, Toshiyuki Takahashi, Sendai, Japan, Bruce Cree, San Francisco, CA, Chihiro Suzuki, Kazuo Fujihara, Yasuto Itoyama, Sendai, Japan, Amit Bar-Or, Montreal, QC, Canada
Date/Time: Tuesday, April 13, 2010 - 3:00 PM
Session Info: Poster Session II: Multiple Sclerosis and Related Diseases: Neuromyelitis Optica (3:00 PM-7:30 PM)

[P02.193] Painful Tonic Spasm in Neuromyelitis Optica
Authors: Yoshiki Takai, Ichiro Nakashima, Tatsuro Misu, Kazuo Fujihara, Yasuto Itoyama, Sendai, Japan
Date/Time: Tuesday, April 13, 2010 - 3:00 PM
Session Info: Poster Session II: Multiple Sclerosis and Related Diseases: Neuromyelitis Optica (3:00 PM-7:30 PM)

[IN3-1.005] Longitudinal Evaluation of Diffusion Tensor Imaging from Acute Carbon Monoxide Poisoning to Delayed Encephalopathy
Authors: Hiroshi Kuroda, Kazuo Fujihara, Shuichi Higano, Yotaro Shinozawa, Yasuto Itoyama, Sendai, Miyagi, Japan
Date/Time: Monday, April 12, 2010 - 9:00 AM
Session Info: Platform Session: Integrated Neuroscience: Global Neurology: Toxins and Infections (8:00 AM-9:30 AM)

[S30.005] Influence of Glial Factors on B Cell Biology: Implication in Multiple Sclerosis Pathogenesis
Authors: Nathalie Lebeurrier, Montreal, QC, Canada, Ichiro Nakashima, Sendai, Japan, Aja Rieger, Philippe Saikali, Antonia Kobert, Montreal, QC, Canada, Jack Antel, Westmount, QC, Canada, Yasuto Itoyama, Sendai, Japan, Amit Bar-Or, Montreal, QC, Canada
Date/Time: Wednesday, April 14, 2010 - 3:00 PM
Session Info: Scientific Sessions: Multiple Sclerosis: Genetics and Human Immunopathogenesis (2:00 PM-4:00 PM)
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by multiplesclerosis | 2010-02-18 16:08 | 学会情報

ダクリズマブのインターフェロンβ併用効果

ダクリズマブ(Daclizumab)は活性化リンパ球表面に存在するCD25と呼ばれる分子に対するモノクローナル抗体製剤で、IL-2というサイトカインの影響を止める作用を持ちます。ダクリズマブをMS患者に投与(皮下注射)すると、制御性のNK細胞の割合が増大することが明らかになっており、自己反応性のT細胞を間接的に抑制して病態を改善する可能性が指摘されていました。

ダクリズマブ今回、アメリカ、カナダ、ドイツ、イタリア、スペインにある51の多施設共同の第2相臨床試験が実施され、230人のインターフェロンβ投与中にも拘わらず活動性のある患者さんを、1) インターフェロンβ+ダクリズマブ高用量(2mg/kg)を2週間間隔で11回投与、2) インターフェロンβ+ダクリズマブ低用量(1mg/kg)を2週間間隔で6回投与とインターフェロンβ+プラセボを2週間間隔で5回投与、3) インターフェロンβ+プラセボを2週間間隔で11回投与、の3群にわけて24週間のMRIの比較解析を行った結果がLancet Neurologyの4月号に記載されることになりました。

MRIにおける新規造影病変の数は、プラセボ群で平均4.75個であったのに対し、ダクリズマブ高用量群では1.32個に減少し、ダクリズマブ低用量群では3.58個であったと報告されています。

ダクリズマブの併用により末梢血のT細胞数、B細胞数、NK細胞数に変化はなく、T細胞の増殖能も変化がなかったそうですが、制御性のNK細胞の比率はプラセボ群と比較して7-8倍増加しているのが確認されています。

24週間という短い期間でのMRI評価による結果ではありますが、かなり有望な治療法として注目されます。長期的な予防効果や安全性の問題を確認するためにはさらに長期間の第3相試験が必要になりますが、十分期待できる製剤という印象です。

Wynn D, et al. Daclizumab in active relapsing multiple sclerosis (CHOICE study): a phase 2, randomised, double-blind, placebo-controlled, add-on trial with interferon beta. The Lancet Neurology doi:10.1016/S1474-4422(10)70033-8


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by multiplesclerosis | 2010-02-17 12:37 | 文献

Clinical and Experimental Neuroimmunology

f0183250_14494860.jpg日本神経免疫学会の公式ジャーナルが英文化され、このたびJohn Wiley & Sons, Inc.という出版社から第1号が発行され、ウェブサイトで公開されています。

神経免疫に関わる基礎的・臨床的研究報告を記載し、国際的な雑誌としてこの分野の発展に寄与することが目的です。年に3回の発行で、しばらくは第一線で活躍している研究者の総説論文が中心に記載される予定です。

雑誌の評価は通常掲載論文の被引用回数によってなされます。この雑誌が国際的に評価されるために、今後論文を書く場合には出来る限りこの雑誌の論文を引用するように心がけなくてはなりません。

http://www3.interscience.wiley.com/journal/122629993/home


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by multiplesclerosis | 2010-02-14 14:53 | ニュース

牛乳の摂取量とMS発症リスク

多発性硬化症発症リスクにビタミンD欠乏が報告されていますが、胎児期に母親のビタミンD不足がMS発症のリスクになる可能性についてもこれまで指摘されてきました。

北欧やカナダでは、妊婦や乳幼児へのビタミンD摂取によるMS発症予防の可能性について議論されています。

ハーバード大学の研究グループは全米看護師協会の協力のもと、35,794人の看護師の母親の妊娠中の食生活について調査し、MSを発症した199人の看護師とそれ以外の看護師の母親の食生活を比較しています。(AANからのプレスリリース)

f0183250_20343082.jpgこれによると、妊娠中に1日コップ4杯以上の牛乳を摂取していた母親から生まれた人は3杯以下の摂取だった母親から生まれた人と比較してMSを発症するリスクが56%低かったことが分かりました(注:アメリカの市販の牛乳にはビタミンDが多く添加されています)。

また、ビタミンD摂取量が多かった母親から生まれた人は少なかった母親から生まれた人よりもMS発症リスクが低いことも分かりました。

ビタミンDは鮭やさんま、かれいなどの魚に多く含まれるほか、紫外線により合成されることから、これらの食物の摂取量が不足したり、日照が少ないとビタミンD不足が生じます。

ビタミンD不足だけがMS発症因子ではないことは確かですが、胎児期における母親のビタミンD摂取不足がMS発症リスクの1つであることを指摘しています。今後、冬季の日照時間が短くなる北欧やカナダでは妊婦のサプリとしてのビタミンD摂取がさらに推奨されることでしょう。

この研究報告は4月にトロントで開催されるAmerican Academy of Neurologyで報告されます。


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by multiplesclerosis | 2010-02-11 14:06 | 学会情報

多発性硬化症勉強会

2月5日、仙台のホテルJALシティ仙台で仙台市内の病院に勤務する看護師向けに多発性硬化症の勉強会(講演会)を開催しました。

講師は、広南病院の佐藤滋先生、東北厚生年金病院の藤盛寿一先生、東北大神経内科の中島の3人で、それぞれ「多発性硬化症の病態と治療」、「NMOの病態と治療」、「MSの日常生活の注意と心のケア」という演題で20-30分の講演を行いました。

東北大学病院、広南病院、東北厚生年金病院から看護師、薬剤師など30名以上の参加があり、みんなとても熱心に聴講されていました。

今回の勉強会の主な目的はMSやNMOをよく知ってもらうことと、MS診療における心のケアの必要性を看護師さんたちに認識してもらうことでした。MS患者さんからよく聞く質問や悩みを紹介しながらその対処法などを説明したことで、その必要性が幾分でも伝わったのではないかと思います。個人的にはとても有意義な勉強会になりました。

来年以降も更に発展した勉強会が続けられるようにして行きたいと思います。


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by multiplesclerosis | 2010-02-07 20:57 | 講演会報告
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