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World MS Day

本日5月27日は多発性硬化症世界連合(The Multiple Sclerosis International Federation: MSIF)が定めるWorld MS Day(世界MSデー)だそうです。

日本ではバイエル薬品が企画していた「My photo Story ~私の未来、私にできること~」の授賞式が実施されました。第一次選考を通過した30作品を対象に、一般の方によるオンライン投票と選考委員による厳正なる審査が行われ、選ばれた受賞7作品が本日表彰されたようです。受賞者の皆さま、おめでとうございます。

「My photo Story ~私の未来、私にできること~」受賞者発表

選考委員のお一人である林家こん平さんも授賞式に出席され、ご挨拶されている様子がNHKのニュースでも放映されていました。
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日本多発性硬化症協会さんから、医局に世界MSデーを記念したTシャツをいくつか送っていただきました。どうもありがとうございました。


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by multiplesclerosis | 2009-05-27 23:14 | ニュース

Sendai MS Expert Meeting 2009

第50回日本神経学会総会の開催にあわせて、予てより情報交換を重ねてきた若手のMS研究者のメンバーを中心にSendai MS Expert Meeting 2009という会合を5月20日に仙台エクセルホテル東急で開催しました。

全国から若手のMS研究者41名が集い、特別講師にMayo ClinicのBrian Weinshenker教授をお招きして症例検討を行いました。東北大学病院、九州大学病院、新潟大学病院からそれぞれ1症例ずつの提示が英語であり、かなり活発なディスカッションが繰り広げられたのち、Brianによる教育的なMayo Clinicの3症例の提示と鑑別診断に関する意見交換が行われました。午後7時半に開始した会でしたが、議論が白熱したため、終わった時はすでに午後10時近くになっていました。

日本の3病院から提示された症例はいずれも臨床の場において判断に迷う症例で、参加された先生方にとっては非常に勉強になったに違いありません。NMOとMSの診断が鑑別が困難な症例や、SLEやシェーグレン症候群などを合併する症例などは必ず存在しますが、診断基準や検査結果にとらわれずに個々の患者さんの病態を見極める能力が診療現場では求められます。経験があれば解決できる部分も多いですが、そういう患者さんがMS患者さんを多く診ている施設を受診するとは限りません。

今後も全国的な規模でMSやNMOの診療、研究を活性化させるために同様な会合を積極的に企画立案していこうと思います。


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by multiplesclerosis | 2009-05-24 22:50 | 講演会報告

第50回 日本神経学会総会

平成21年5月20日~22日に東北大学神経内科主催で第50回日本神経学会総会(学術集会)が行われ、盛況のうちに無事終了いたしました。

今回は第50回という記念の大会で、37年振りの仙台での開催ということもあってか、史上最多の1300題以上の一般演題の発表があり、参加人数も約4500人と過去最大規模になりました。主会場の仙台国際センターはこれほどの参加人数を収容するキャパシティがないので、東北大学の百周年記念会館や青葉城本丸会館も講演会場として使用し、ポスター会場として特設会場を屋外に増設し、セッションを各会場で同時進行させるなどの工夫をしました。各会場間や仙台駅との間はシャトルバスで結び、なんとか運営面での混乱は避けることができました。

自分は事務局本部に常駐していたため、自分が座長をしたセッションと発表したセッション以外の一般演題は全く聴講することができませんでしたが、例年になくMSやNMOに関する一般演題が多かったように思います。MSとNMOのセッションだけで、14のセッション、約100題の発表がありました。特にNMOに関してはこれまでのような臨床的な研究だけでなく、抗アクアポリン4抗体の病態への関与などを解析した研究報告なども多数みられました。

f0183250_19484865.jpg今回の会長招宴は、「多発性硬化症の研究を通して学んできたこと」という演題でしたが、糸山教授が米国留学時代からこだわり続けた病理学的な解析が現在の東北大学におけるNMOの疾患概念の確立に繋がった過程が経時的にわかりやすく講演され、とても好評でした。

招待講演やNMOのシンポジウムではメイヨークリニックのBrian Weinshenker教授とウイーン医科大学のHans Lassmann教授がMSやNMOの最新の臨床的、病理的な研究の講演をしたほか、当講座からもシンポジウムで三須建郎がNMOの病理に関する研究成果を報告し、とても好評でした。

イブニングセミナーでのMSの早期診断と鑑別診断、治療の講演も合わせて、MSとNMOについては十分な勉強ができた総会になったのではないかと思います。


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by multiplesclerosis | 2009-05-24 19:41 | 学会報告

日本神経学会総会イブニングセミナー

5月20日より仙台国際センターを中心に開催される第50回日本神経学会総会のイブニングセミナー(共催セミナー)で中島、藤原による講演がありますので、学会員の方はぜひ聴講をお願いします。

イブニングセミナー7(ES-7)
5月21日(木)17:00~18:30
 仙台国際センター 第2会場(メインホール)

多発性硬化症の早期診断と治療戦略:診療現場でいつ、何をすべきか

座長 斎田 孝彦先生
京都民医連中央病院 神経内科 顧問
国立病院機構 宇多野病院 関西脳神経筋センター 名誉院長

「早期診断と鑑別診断」
演者 中島 一郎 
東北大学病院 神経内科

「我が国における多発性硬化症の治療戦略」
演者 藤原 一男 
東北大学大学院医学系研究科 多発性硬化症治療学寄附講座

詳細はこちら


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by multiplesclerosis | 2009-05-07 16:25 | 講演会情報

第61回米国神経学会議年次集会(AAN)

4月25日から5月2日にかけて、アメリカのシアトルで第61回のAmerican Academy of Neurology (AAN) の年次集会が開催され、参加してきました。

f0183250_1141662.jpgほぼ毎年この集会には参加していますが、シアトルでの集会に参加するのは初めてです。成田空港からはUnitedとNWが直行便を出しており、飛行時間が約9時間と比較的短く、他の北米都市に比べて日本からの参加は便利だったと思います。

この集会は基礎的な研究よりも臨床研究を重視しており、多くの臨床研究の結果や経過がこの集会で発表されるため、医師のみならず、製薬メーカーや創薬メーカー、機器メーカーなどの研究者も挙って参加し、一大フェスティバルのような状況でとても賑やかです。

学会期間は8日間ですが、真ん中の3日間で学術集会を行い、他の5日間では主に教育プログラムが行われます。学術集会では2000題以上の学術発表が行われましたが、採択率が50%以下で、選りすぐられた演題のみが発表されるために他の学会のように聴いてて飽きることがありません。

多発性硬化症に関する演題は380演題くらいありましたが、口演に選ばれたのは58演題(NMOに関するものは3題)のみで、そのうちの一題に我々の演題が選ばれ発表してきました。MS Immunology IIというセッションで、「NMOの末梢血B細胞からの抗アクアポリン4抗体産生」というタイトルで発表しましたが、選んでもらった座長のUCSFのScott Zamvilには本当に感謝したいと思います。発表後、NMOにおける抗アクアポリン4抗体産生の仕組みの解明や治療法開発に繋がる重要な研究との評価をいただきましたが、同時に、より詳細な解析が必要であるとのコメントを多くの人からいただきました。UCSFやチューリッヒ大学、コロラド大学の顔馴染みの研究者たちから共同研究に誘われたりもして、予想以上の反響にとてもうれしく思いました。

また、ポスターで「NMOにおける血漿交換療法の有効性」について発表を行い、これについても多くの賛同がありました。NMOの再発にはステロイドパルス治療が有用ですが、効果が乏しい場合にはできるだけ早く単純血漿交換療法を行うことで改善効果が高いことを示した発表です。抗アクアポリン抗体価の変動を示したことで説得力が増し、抗アクアポリン4抗体価の低下が治療の指標として重要であることが多くの人に理解してもらえて、とても有意義でした。MayoのVanda Lennonも熱心に聴いてくれて、お世辞だとは思いますが、素晴らしい発表だと褒めてくれました。

f0183250_1155499.jpg他のMSに関する演題の中では、RRMSに対するFingolimod(FTY-720)やCladribine、PPMSに対するRituximabの治験結果の発表などに注目が集まっていました。FingolimodやNatlizumabの髄鞘再生作用が培養実験やMRI解析で明らかにされ、これらの薬剤にはMSの再発防止効果だけでなく、脱髄を修復する作用があることが示されました。また、新しいAtaciceptという薬剤(TACI-Ig)はMSの再発予防に対するPhase IIが進行中ですが、実験的アレルギー性脳脊髄炎(EAE)での治療効果が示され、末梢血B細胞が減少するものの、メモリー型B細胞が影響を受けにくいとのことで安全性に優れている可能性が指摘されていました。

ポスター演題では、Rebifの15年間の長期投与成績、Natlizumabの臨床効果や安全性に関わる発表、種々の薬剤の併用効果などの発表が目立ちました。NMOに関する発表では、フランスのJerome de SezeのグループがNMOの臨床に関する5題の発表を行い、その影響力を示していました。Jeromeとは2年ぶりに再会しましたが、今度は10月に日本に来てくれる予定なので、またお会いできるのが楽しみです。(中島)


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by multiplesclerosis | 2009-05-03 10:50 | 学会報告
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