マクドナルドの診断基準の改訂
多発性硬化症の診断基準として国際標準になっているマクドナルド診断基準が改定され、Annals of Neurologyの電子版で掲載されています。
新しい診断基準のポイントは、MRIの基準がわかりやすくなったことです。診断の基本は、NMOなどの他疾患の除外と、空間的な多発性と時間的な多発性の証明です。
空間的な多発性は、下記のいずれかを満たせば証明されます。
1.異なる領域による2つの臨床症状
2.MRIにおいて、特徴的な領域(脳室周囲、皮質直下、テント下、脊髄)の2領域以上に1つ以上の無症候性のT2病変
時間的な多発性は、下記のいずれかを満たせば証明されます。
1.1ヶ月以上の間隔をおいた2つの臨床症状
2.発症時(初回)のMRIと比較して、再検したMRIで新たなT2病変の確認
3.発症時(初回)のMRIで2つ以上のT2病変があり、1つ以上の造影病変と1つ以上の非造影病変
また、一次進行型MSは1年間慢性的に進行する症状を示す症例で、下記3つのうちの2つを満たせば診断できます。
1.脳に9個以上のT2病変または脳の4個以上のT2病変とVEP異常
2.2つ以上の脊髄病変
3.髄液オリゴクローナルバンド陽性かIgGインデックスの上昇
2005年の診断基準に比べるとかなりわかりやすく、実践的になったと思います。これに合わせて、特定疾患の認定基準の見直しも進められています。(中島)
Diagnostic criteria for multiple sclerosis: 2010 revisions to the “McDonald criteria”
Ann Neurology 2011.DOI: 10.1002/ana.22366
新しい診断基準のポイントは、MRIの基準がわかりやすくなったことです。診断の基本は、NMOなどの他疾患の除外と、空間的な多発性と時間的な多発性の証明です。
空間的な多発性は、下記のいずれかを満たせば証明されます。
1.異なる領域による2つの臨床症状
2.MRIにおいて、特徴的な領域(脳室周囲、皮質直下、テント下、脊髄)の2領域以上に1つ以上の無症候性のT2病変
時間的な多発性は、下記のいずれかを満たせば証明されます。
1.1ヶ月以上の間隔をおいた2つの臨床症状
2.発症時(初回)のMRIと比較して、再検したMRIで新たなT2病変の確認
3.発症時(初回)のMRIで2つ以上のT2病変があり、1つ以上の造影病変と1つ以上の非造影病変
また、一次進行型MSは1年間慢性的に進行する症状を示す症例で、下記3つのうちの2つを満たせば診断できます。
1.脳に9個以上のT2病変または脳の4個以上のT2病変とVEP異常
2.2つ以上の脊髄病変
3.髄液オリゴクローナルバンド陽性かIgGインデックスの上昇
2005年の診断基準に比べるとかなりわかりやすく、実践的になったと思います。これに合わせて、特定疾患の認定基準の見直しも進められています。(中島)
Diagnostic criteria for multiple sclerosis: 2010 revisions to the “McDonald criteria”
Ann Neurology 2011.DOI: 10.1002/ana.22366
by multiplesclerosis
| 2011-02-25 07:53
| 文献