髄鞘再生
今日は、大阪でMSにおける髄鞘再生治療に関する小さな講演会を開催しました。
特別講演にBiogen IdecのDr. Sha Miと慶應義塾大学の中原仁先生をお招きして、髄鞘再生によるMS治療の展望を議論しました。
Dr. Sha Miが見出したオリゴデンドロサイト前駆細胞に発現するLINGO-1という分子はオリゴデンドロサイトの分化と髄鞘形成を阻害している分子であり、この分子に結合する抗体を用いてその機能を阻害することで、MSの脱髄病変における再髄鞘化が促せる可能性があるということです。
中原先生も、オリゴデンドロサイト前駆細胞に発現するFcRγという分子をモノクローナルな結合抗体を用いて刺激することによって再髄鞘化を促進させる仕組みを解明されています。また、オリゴデンドロサイト前駆細胞でTIP30という分子が増えていることでMSの再髄鞘化が阻害されている可能性も指摘されています。
これまでMSの脱髄病変では再髄鞘化されくいことはよく知られていたものの、その原因は不明でした。前駆細胞や幹細胞が脱髄病変周辺に沢山あるのになぜ再髄鞘化されないのかがわかっていなかったのです。MSの脱髄病変で再髄鞘化が成功すれば、MSの症状がよりよく回復することになります。
今日のお二人のご講演を聴いていて、近い将来再髄鞘化を促す治療法が必ず開発されるであろうことを確信しました。とても勉強になるいい講演会でした。
特別講演にBiogen IdecのDr. Sha Miと慶應義塾大学の中原仁先生をお招きして、髄鞘再生によるMS治療の展望を議論しました。
Dr. Sha Miが見出したオリゴデンドロサイト前駆細胞に発現するLINGO-1という分子はオリゴデンドロサイトの分化と髄鞘形成を阻害している分子であり、この分子に結合する抗体を用いてその機能を阻害することで、MSの脱髄病変における再髄鞘化が促せる可能性があるということです。
中原先生も、オリゴデンドロサイト前駆細胞に発現するFcRγという分子をモノクローナルな結合抗体を用いて刺激することによって再髄鞘化を促進させる仕組みを解明されています。また、オリゴデンドロサイト前駆細胞でTIP30という分子が増えていることでMSの再髄鞘化が阻害されている可能性も指摘されています。
これまでMSの脱髄病変では再髄鞘化されくいことはよく知られていたものの、その原因は不明でした。前駆細胞や幹細胞が脱髄病変周辺に沢山あるのになぜ再髄鞘化されないのかがわかっていなかったのです。MSの脱髄病変で再髄鞘化が成功すれば、MSの症状がよりよく回復することになります。
今日のお二人のご講演を聴いていて、近い将来再髄鞘化を促す治療法が必ず開発されるであろうことを確信しました。とても勉強になるいい講演会でした。
by multiplesclerosis
| 2010-09-05 22:55
| 講演会報告