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第9回仙台MSセミナー

先日、仙台のプラザホテルで第9回の仙台MSセミナーが開催され、鹿児島大学の梅原藤雄先生と京都宇多野病院の田中正美先生の特別講演がありました。

梅原先生はHTLV-1関連脊髄症(HAM)と、視神経脊髄炎(NMO)の類似症例における鑑別についてとてもわかりやすく講演していただきました。

ポイントとしては、1.HAMで抗AQP4抗体が陽性になることはない、2.HAMで視神経炎は来さない、3.NMOの発症が数時間から数日で完成する"acute"であるのに対して、HAMでは"rapid progressive"とされる症例でも少なくとも数カ月は進行する、4.HAMでも炎症の程度が強ければNMOに類似した脊髄MRI病変を来しうる、5.NMOのHTLV-1キャリアーは髄液HTLV-1抗体が陽性になることがある、などです。

基本的にNMOとHAMの病態は異なりますが、NMOの発症にHTLV-1感染が関わっている可能性は否定できず、今後の研究に期待したいです。

田中先生はMSとNMOの病態の違いが明らかになったにも拘らず、臨床症状だけで両者を区別することが難しい問題点を指摘されました。また日本人のMSでは造影病変の出現頻度が欧米と比して低く、臨床試験の効果判定や再発の確認が得にくい状況を解説いただきました。

また、今後は我々が見出した髄液GFAP濃度測定など、病態を反映した検査によって、診断や再発の有無の同定を行う方法の開発が重要とのお話でした。病態に即した治療法の選択が重要であり、そのために正しい診断と再発の同定が可能なわかりやすい基準を早く作るべきだと感じました。


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by multiplesclerosis | 2009-11-07 11:57 | 講演会報告
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