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第8回MSワークショップ

8月1日と2日の2日間、福岡市内のホテルで第8回MSワークショップが開催されました。
全国から約60名のMS専門医が集まり、MSの病態、治療に関する議論が繰り広げられました。

初日の特別講演にはクリーブランドクリニックのRichard Ransohoff教授と九州大学生体防御医学研究所の吉開泰信教授が招待されました。長崎大学の池田正行教授による日本の新薬承認に関する講演もあり、とても勉強になりました。

中でも、Ransohoff教授はMS病態についての新しい仮説を提案され、とても刺激的でした。
簡単に説明すると、髄液中に浮遊しているリンパ球が髄液中の抗原などで活性化して髄膜上でリンパ球の集簇を形成し、リンパ節で見られるような胚中心を作って免疫異常を引き起こし、髄膜から大脳に免疫細胞が移行して大脳皮質内でまず病変が形成されるという仮説です。

大脳白質の血管周囲での炎症・脱髄がMS病態の本質というこれまでの常識からはかなり外れた仮説ですが、いくつかRansohoff教授の仮説を裏付ける報告がこれまでにあるのも事実で、今後の展開が非常に楽しみです。

さらに、今回のワークショップでは、参加者全員が7つの小グループに分かれて、それぞれのグループで1つずつ新規治療薬候補の日本導入に関してのメリット・デメリットをまとめ、ディベートに近い形で議論したものをまとめて発表しました。

f0183250_23181086.jpg議論された薬剤は、Alemtuzumab、Natalizumab、Fingolimod、Rituximab、Cladribine、IVIG、glatiramer acetateなどで、いずれも海外ではすでに承認済ないしは臨床試験が進行中の薬剤ですが、このうちの何剤かでも日本で使えるようになることを願うばかりです。

ちょうど8月1日は福岡市内で西日本大濠花火大会が催され、懇親会では花火を見ながら食事を楽しむことができました。


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by multiplesclerosis | 2009-08-07 23:14 | 学会報告
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