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視神経脊髄炎(NMO)の脳梁病変

人の右脳と左脳を結ぶ神経線維は脳梁と呼ばれる狭い通り道を通ります。脳梁は左右の脳室を隔てる透明中隔の上に屋根のようにかぶさっており、そこを通る神経線維は左右の大脳の白質に広がっていきます。(当講座のロゴマークの脳の中にあるCを90度回転した緑の部分が脳梁です)

脳梁は神経線維の束であり、脳室に接していることもあって多発性硬化症(MS)の病変が生じやすい場所です。多くのMSの患者さんは脳梁に病変を持ち、大脳白質に広がる病変の影響もあって、脳梁は委縮していることが多いです。

視神経脊髄炎(NMO)で脳梁病変が生じることはあまり良く知られていませんが、NMOの診断に抗アクアポリン4(AQP4)抗体を用いるようになってから、NMOの脳梁病変の特徴がMSとは違うことが明らかになってきました。

f0183250_984141.jpg当院における22例のNMOの解析で、4例に脳梁病変が認められました。そのうちの3例において急性期の脳梁病変をMRIで解析することができました。NMOの脳梁病変の特徴は、MSのそれとは異なり、浮腫状に大きく、ガドリニウムによる増強効果は不均一でまだら状になることが判明しました。また、急性期を過ぎると多くの脳梁病変は縮小し、消失するものも認められました。

この研究は現在東北厚生年金病院の神経内科で勤務している中村によってMultiple Sclerosisに報告されました。

Nakamura M, et al. Occurrence of acute large and edematous callosal lesions in neuromyelitis optica. Mult Scler. 2009 Jun;15(6):695-700.


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by multiplesclerosis | 2009-06-06 20:27 | 文献
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