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タイサブリによる多発性硬化症活動性抑制効果

タイサブリ(natalizumab)の再発寛解型多発性硬化症に対する第3相試験(AFFIRM)の事後検定(post-hoc解析)が行われ、タイサブリによる活動性の抑制効果が解析されThe Lancet Neurologyのon line版で発表されました。

2年間のプラセボ(偽薬)との比較において、タイサブリ投与群では2つの評価項目で有意に勝っていました。2年間に新規の臨床症状の出現がなかった症例の割合はタイサブリの64%に対してプラセボは39%、MRIにおいて造影病変や新規のT2病変の出現がなかった症例の割合はタイサブリの58%に対してプラセボは14%、その両方とも認めず2年間完全に病気が抑制されていたのはタイサブリの37%に対してプラセボはわずか7%でした。

MRI.jpgこの抑制効果は、投与開始時点で活動性の高かった群と高くなかった群において差がなく、投与前の活動性によらず効果を発揮することが示されています。
これからの治療薬の開発では完全に病気の活動性を抑えることが評価項目になっていくかもしれません。

Havrdova E., et al. Effect of natalizumab on clinical and radiological disease activity in multiple sclerosis: a retrospective analysis of the Natalizumab Safety and Efficacy in Relapsing-Remitting Multiple Sclerosis (AFFIRM) study. The Lancet Neurology 2009; 8(3): 254 - 260
by multiplesclerosis | 2009-02-11 16:12 | 文献
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