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ウートフ徴候に対する治療薬

多発性硬化症の脱髄に伴う神経伝達の障害に、4-アミノピリジン(4AP)という薬剤が効果あることは以前から知られていました。脱髄によって露出したカリウムチャンネルからカリウムイオンが漏れ出るのを防ぐことによって活動電流を持続させ、神経伝動がよくなると言われています。

実際にこの薬剤によってMSの歩行障害がある程度改善することが確かめられており、またウートフ徴候による脱力が軽減されるという効果も認められています。しかしながらこれまでに4APの製剤は存在せず、研究用の試薬を倫理委員会の承認が得られた場合に限り、患者さんの同意の元でしか投与することができませんでした。また、効果の持続時間が短い上にしびれなどの副作用も強く、安全に服用できる製剤化が長年望まれていました。

Acorda Therapeutics社が開発した持続作用性のFampridine SR錠(4AP製剤)による歩行障害に対する効果が合計540人のMS患者が参加した2つの第3相試験などで実証されたとして、1月30日に米国FDAに承認申請を行ったとプレスリリースされています。

当院でも何人かの患者さんに投与を行っていますが、対症療法として非常に期待できる薬ですので、日本においても早期に認可されることを期待しています。

Acorda Therapeutics Submits New Drug Application for Fampridine-SR for Improvement of Walking Ability in People with Multiple Sclerosis
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by multiplesclerosis | 2009-02-05 14:20 | ニュース
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